留学やワーキングホリデーで人気のカナダ、バンクーバー。いく前にどんな場所か知りたい!という人も多いのでは?
実際にワーホリ・学生ビザを経て永住権を取得して移住したわたしが、バンクーバーの生活情報を細かくシェアします。
バンクーバーってどんなところ?
みなさんはカナダと聞くと何を想像するでしょうか?
わたしがこちらに来る前のイメージとしては「メープルシロップおいしい。大自然?冬めっちゃ寒い?なんかトナカイみたいなのいそう?」というすごくざっくりしたものでした。(そしてだいたい合ってました…笑。)
まずは大雑把に、バンクーバーについての基礎知識を紹介しますね。
都市と自然が隣り合わせの街
バンクーバーはカナダの西側、太平洋側に位置するブリティッシュコロンビア州で最大の都市。
「自然と都会が融合した」という言葉がぴったりな都市で、バンクーバーの中心地から少し足を伸ばすとトレッキングやハイキングができたり、冬にはスキーやスノボができる場所も近いので、観光業が盛んです。
街中にはいたるところに公園があって、街の中に自然が多いのも魅力です。
ブリティッシュコロンビア州の州都はバンクーバーではなく、ブッチャートガーデンで有名なバンクーバーアイランドのヴィクトリアです。
バンクーバーのあるブリティッシュコロンビアのスペリングはBritish Columbia。Colombia(これは国名)では無いので注意です。
バンクーバーでは映画俳優に会えたりするかも?
これはたまたまわたしがバンクーバーを歩いているときに遭遇した、映画撮影の様子です。まだ秋口だったというのに、街の一角だけがクリスマス仕様…。
実はバンクーバーは、ハリウッドに次ぐ北米第二の映画の街。
州政府が積極的に支援していることもあって、映画産業もバンクーバーの主要産業のひとつ。
特に夏場には、バンクーバーのダウンタウンをはじめ、郊外でもたくさんの映画撮影現場を目にすることがあります。
映画俳優さんなど有名人に遭遇することもしばしば。映画が好きな人にはワクワクする場所かもしれません。
カナダの中でもバンクーバーにはアジア系移民が多い
移民の国カナダの都市の中でも、バンクーバーはアジア人人口がかなりの割合を占めています。バンクーバー市内だけで見ると、Caucasian(いわゆる白人)の割合は2006年時点の人口動態データで49.1%と半分を切っていて、特にリッチモンドやメトロタウンなどのエリアにいくと中国語圏からの移住者が多く、広東語やマンダリンが頻繁に聞こえてきます。
ダウンタウンを歩いていると、日本からのワーキングホリデーや語学留学生も多く目にします。バンクーバーは特に「日本語しか話せなくても生きていける」と言われているくらい日本人在住者・一時滞在者ともに多いので、海外が初めての人や英語に不安がある人の最初の目的地としていいかも知れません。
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バンクーバーの基本情報:日本との時差は?治安は?物価は?
バンクーバーの魅力をちょっとお伝えしたところで、ここからはバンクーバーでカナダ生活を送るにあたって必要な生活基本情報をお教えしますね。
また、ワーホリや留学などで初めてカナダに来たときにやるべきこと、カナダ移住後にするべきことリストは別記事でまとめてあります。合わせて参考にしてください。
日本との時差は通常17時間
カナダは国の面積が広いので、場所によって日本との時差が異なります。
バンクーバーの場合は通常、日本との時差は17時間。なぜ「通常」と書いたかというとサマータイム(Day light saving)制度があり、この期間は時差が16時間になるからです。
ただ、このDay light savingの切替の日には、この1時間の差のせいで皆が急いだりするからでしょうか、交通事故が多発したり、心臓疾患の発作のリスクが上がるなどのデータがあり、今後はサマータイム制を廃止して年中サマータイム(固定サマータイム)とする議論が進められています。
確かにバンクーバーは、夏にもなると朝は5時前から既に明るく、夜は9~10時頃まで暗くならないのが普通。日照時間が最大の日にはなんと16時間以上。
個人的には年中サマータイムでもいいなあと思います。しかしその分、冬は7~8時頃まで明るくならないので、朝早い仕事の人にはなかなかキツいかもしれません。
冬はRaincouverと呼ばれるほど雨が多いバンクーバー
バンクーバーの夏は明るい時間がすごく長いのに対して、10月終わり頃~3月のはじめ頃までは日照時間が短くなり、最も遅い日の出は朝の8時を過ぎることも。
さらにバンクーバーは(近年の例外的気候を除き)基本的にはカナダ国内のほかの地域に比べて雪の日は少ないものの、冬の間はRaincouverと言われるくらい雨降りの日が多いです。
暗くてどんよりしたお天気に、冬の間は鬱になりがちな人が多く、ビタミンDのサプリメントを摂ってどうにかやり過ごしています。
州の産業メインの柱のひとつである観光業も、この時期は夏に比べて客足が遠のくため、ホスピタリティー業で仕事を探している人には少しやりづらい時期でもあります。
冬の時期にバンクーバーへの渡航を考えている方は、この時期を楽しんで過ごすための記事を過去にまとめましたので、良ければ目を通してみて下さい。
バンクーバーの治安は『比較的』良い!
カナダ全土に言えることですが、おおらかな国民性と移民を受け入れて多様性を重んじてきたカナダの歴史からか、カナダの治安は比較的良いです。
お隣アメリカと異なり銃社会でもないので、その点も多少安心できるかと思います。
ただし、バンクーバーには気をつけなければいけないエリアがあるのも事実。
ヘイスティングスには近寄っちゃダメ!
Hastings Street(ヘイスティングス・ストリート)、特にイーストヘイスティングスと呼ばれるチャイナタウン近くのエリアは、日中でも近付いてはダメな場所です。
イーストヘイスティングスはドラッグ中毒者やホームレスの人たちがたくさん集まっていて、独特の空気を放っています。
ダウンタウンにはホームレスの人たちも多い
日本からバンクーバーへの渡航者がダウンタウンを歩いておそらく一番驚くであろうことが、ホームレスの多さです。
失業・親からのネグレクト・ドラッグ中毒…人によって理由はさまざまですが、ホームレスになってしまう人たちは年々増えている感じがします。
バンクーバーでは、特にダウンタウンやメインストリートの一部、ブロードウェイーシティーホールの近くなど人の集まる場所には、小銭や食べ物を求めてかホームレスの人たちがたくさんいます。
特にあちらから危害を加えてくるということはありませんが、人によってはアジア人を見ると「国に帰れ!オレの国から出て行け!」と叫ぶ人がいることも事実です。
治安が良くても外国。犯罪には注意!
『バンクーバーの治安は比較的良い』とは言え、全員が善人という訳ではありません。
2016年にバンクーバーに語学留学をしていた日本人女性が殺害されてしまった事件は記憶に新しいところですが、留学生を狙った犯罪も起きていますし、軽犯罪の類では置き引きやスリも多いです。
わたしはなんと、バンクーバーのダウンタウンにあるカフェで仕事中に、バックパックを盗まれてしまった経験があります。
公衆トイレが少ないので注意
ドラッグ中毒者の話に関連しますが、おそらくこれが理由で、バンクーバーには公衆トイレが少ないです。(籠られてドラッグを使用したりする恐れがあるため。)また治安上の理由から、路上に設置してある公衆トイレの使用はあまりおすすめしません。
飲食店でも、お手洗いはお客さん専用で、それ以外には貸出しをしていないのが普通。
街歩きをしていて困らないように、トイレの場所は把握しておくことをおすすめします。
カナダの物価は高い?
この質問、かなりよく聞かれます。バンクーバーは土地の値段が高く、ダウンタウンから30分程度離れた郊外のシェアハウスでも、一人部屋だと$600以上かかるのが普通。(※しかもバスルームやキッチンは2~数人でシェアな事が普通。)
ダウンタウンで一人暮らしをしようものなら$1,500以上…もっとかかるかも知れません。
家賃以外はそんなに高くない
たしかに移住者の増加などでバンクーバーの家賃はめちゃくちゃに高いと言われていますが、ほかの点に目を向けると以外と悪くありません。
たとえば食費。自炊をすれば1人当たり$150前後でおさまります。
「カナダの税金は高い!」とも言われますが、日本のように買い物すべてに消費税がかかるわけではなく、野菜や果物、小麦粉、卵などの基本的な食品には税金がかかりません。お菓子やアイスクリームなどの嗜好品にはもちろん課税されますが。
また、ドーナツなどでも6個以上買えば課税されないなど例外もあり。よくカフェやベーカリーで"Baker's dozen"と言うのを見るのですが、これは13個(dozen=12だけど1個はオマケ)入りで販売されているので、これも課税対象にはなりません。
Six or more single servings
A zero-rated pre-packaged unit is a package of six or more single servings packaged by the manufacturer in a container intended for purchase by the final consumer.
https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/forms-publications/publications/4-3/basic-groceries.html
カナダの消費税?GSTとPSTって?
ところでカナダで買い物をしてレシートを見ると、二種類の課税がされていることに気がついた方もいるかもしれません。
これはGSTとPSTという国からの課税と州政府からの課税2種類があるから。
GST=the Goods and Services Taxで、こちらが国からの課税で現在は5%。モノやサービスなどを購入した時の課税、つまり日本でいうところの消費税ですね。
PST=Provincial Sales Tax でこれが州からの課税。BC州では現在7%です。
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カナダ人の国民性は?
カナダと言えば広大な自然と、さまざまな文化背景の移民を受け入れてきた国…ということでそのイメージのまんま、一言で言えば「おおらかな人が多い」です。
もちろんカナダ国民全員に当てはまるわけではありませんが、たとえばカフェでコーヒーを注文して、お店側が間違えてサイズの違うものがでてきても「いいよいいよ、大丈夫〜」という反応の人がほとんど。
「細かいこと気にしない!」は悪く言えば「大雑把」ですが、このカナダの大雑把さをわたしは気に入っています。
ただし、これがお役所関連になると困ってしまうことも。のんびり仕事なことがあり、たとえばビザの発給などで、「その手続き早くしてー!?」というあまり喜ばしくない状況に陥ってしまうこともあるからです。
カナダ人は日本人にちょっと似ているところがある?
北米というと自分に非がある場合を除き(あるいは非があっても)絶対にSorryを言わないアメリカ人…という印象の人も多いでしょうが、カナダ人は日本人と同じ感覚でSorryと言う気がします。
また、日本ほどではないものの、いわゆる「空気を読む」「察してくれる」人がわりと多いかな?と感じることもしばしば。はっきりNoを言わなくてもあまりぐいぐい押してくることが少ないと思います。(※しかしながら、はっきり断らなければいけないときにはしっかりした態度を示すことは、外国生活では重要です。)
この辺が、カナダを住みやすいと感じる日本人が多い理由のひとつかな?と思います。
プライベートをめっちゃ大事にするカナダ人
カナダ人の多くはQOL(生活の質)をすごく大事にしていると感じます。
家に帰ってから家族と過ごす時間を大切にするとか、休暇はしっかり取るとか、バケーションを充実させたり…。働き詰めな人が多い日本、カナダ人の生活を見ていて「あ、これでいいのか。これが本当は大事なんじゃ?」と気付かされることが多いはず。
カナダでは仕事に関して「やるべきことをやればいい」という良い意味で気楽な空気があります。
やることがちゃんと終わっていれば、仕事中にお菓子を食べていようが携帯を触っていようが大丈夫。日本はちょっと、厳しすぎるかも?真面目なことはいいこと…ではあるのですが、日本ももう少し、カナダに寄せてもいいかもなー?なんて思います。
年齢なんて関係ない!という姿勢の人が多い
カナダではいくつになっても新しいキャリアに挑戦したり、そのために学校に行き直したりするのは普通。誰も「え?もう○○歳なのに?」なんて言ったりしません。
Life-long Learningというのを推進していて、キャリアに関係する・しないに関わらず、人生を充実させるための学習に国が力を入れていることも関係しているのかも知れません。
いくつになっても新しいことに挑戦する人はすごいなあと思いますし、わたしもこちらに来てから、カナダの人を見習って今後も興味のアンテナをどんどん伸ばして違うことに積極的に挑戦して行きたいという刺激をもらいました。
まとめ
カナダ、バンクーバーの基礎情報をざっとお届けしてみましたが、いかがだったでしょうか?
バンクーバーという都市、カナダという素敵な国の魅力がちょっとでも伝わったら良いなと思います。
長くなってしまったので、カナダ、バンクーバー生活での衣食住や交通手段、トラブル時の対応などは次回別記事にてお届けします。
それでは、Have a lovely day 🙂
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