カナダでの仕事探しに欠かせない、英語でのレジュメ(履歴書)の書き方を、わたしが実際に使ったものを例として説明していきます。
英文履歴書には日本語の履歴書のような決まった用紙がなく、自分で一から作っていくスタイル。どこから手を着ければいいのか分からないという人も、この記事を読めば面接に呼ばれるレジュメが書けます。
その他、実際にレジュメを渡してから返事が来た場合のやりとりや仕事の面接で聞かれたことは別記事にまとめてありますので、もしよければ下のリンクから飛んでみてくださいね。
さらにさらに、カナダ(バンクーバー)のカフェで働いてみたいけど、実際にいくら稼げるのかが気になるひとには、給与明細をドーンと公開した記事もあります。
合わせてご覧くださいませ。
カナダの履歴書は日本とスタイルが違う!
海外での仕事探し、初めてだと応募するのすら緊張したり、どう準備したら…ってなりますよね。
でもせめて自信を持って渡せる履歴書があれば、少しは心強いと思いませんか?
今回は海外で仕事・バイトを探すワーキングホリデーさんや学生さん向け、履歴書の書き方についてです。
履歴書のことはカナダではresumeと言い、オーストラリアだとCVと呼んでいました。
わたしが実際に使ったものを例に、気をつけたポイントを合わせて書いていきます。
カナダに限らずオーストラリアなど他の英語圏でもそうですが、こちらの履歴書は日本のものと違って決まったスタイルがありません。
ワードやグーグルドキュメントなど、自分である意味好きなように作っていけます。
また、性別や生年月日を書く必要もなければ、写真を貼る必要もなし。性別・年齢・人種等で応募者を差別しない、ということなのでしょう。
いざレジュメを作る前に!気をつけたいポイント
サンプルをお見せするまえに、まずレジュメ作りで外したくないポイントを3つお伝えしておきます。
これを気をつけることでぐっと、面接に漕ぎ着けられる履歴書になりますよ!
応募先が「欲しい!」と思う人材だとアピール
e-mailで送るにしろ直接出向いて渡すにしろ、レジュメは自分を売り込むために最初に相手が見るものですよね。
レジュメを見てこちらに興味をもってもらう、もっと言うと「この人働いてほしいな!」と思えるようにすることが大事です。
職歴や長所をそのまま書くよりも、レジュメを出す先がどんな人を欲しているのか、求人広告を読んで、あるいは店舗なら実際に行ってお店の雰囲気を掴んで、想像してレジュメを作れると強いです。
フォントのスタイルや大きさ・配置に気をつけて見やすくする
見にくいからと言って速攻でゴミ箱に捨てられるわけではない…と思いますが、見やすいレジュメは好まれます。
とくにたくさん応募が来る職種によっては、シンプルかつメリハリがある読みやすいレジュメは目を引きます。
わたしは実際にホテルのフロントホテルやカフェで働いていて、たくさんレジュメを受け取る機会がありました。わたしが「あ、このレジュメいいな」と思うひとは、オーナーに渡したときもさっとすぐ横におかずに時間をかけてみていて、面接にもつながりやすい様子でした。
スペルミスや文法ミスに注意・コピペ丸わかりもNG
レジュメを書いたあとは、必ず2回は読み返すこと。
できればほかの人にも目を通してもらうことをおすすめします。自分では気がつかないミスや、フルストップが抜けているといった小さなミスが必ずどこかにあります。
できれば文法チェックは英語ネイティブにお願いできるといいですね。
あと、コピペが丸わかりなのも絶対ダメです。なんで分かるかって?文章中で一部分だけ突然フォントが違ったりするんですよ(笑)。
しかしながらこういうレジュメ、正直たくさん見てきました…。
こういう分かりやすいミスをしてくる人は、残念ながら面接に漕ぎ着けることは…0%とは言いませんが、ほぼほぼありません。
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わたしが実際に使った履歴書
さてここからは、わたしが実際にカナダに来た当初使ったレジュメを使って説明していきます。
(項目が多いので画像を二つに分けました。)
ここではバリスタに応募していますので、それを前提に話を進めます。
書くことその1:名前と連絡先・応募するポジション・これまでの職歴
自分の名前と連絡先
まずは名前と連絡先、これ大事です。これが無いと連絡してきてくれませんからね(笑)。
名前はどーんと大きめに、その他はちょっと小さめに左上にまとめました。グーグルドキュメントで作ったものですが、ちょっと見栄えがスタイリッシュかな…と。
ここら辺は必要事項を順番に埋めてる感じですが、1点だけ注意するとすればメールアドレス。
日本と同じで、適当なものではなく名前などの方が良いように思います。
ちょっと良い例が思いつきませんが、happylo0v0ol@~~とか言うよりはjoanclarke@~~とかの方がシンプルで分かりやすいですし、相手に与える心象も良いということです。
応募するポジション
今回この例には書いてありませんが、飲食店に応募する時などカバーレター(後述します)をつけない場合はどのポジションに応募するのかをレジュメに書いておきます。
たとえばバリスタ/FOH(front of house: 接客係)のポジションに応募するならこんな感じです。
Objective: Enthusiastic, confident individual seeking position as Barista/FOH staff; bringing extraordinary passion for coffee making and customer service.
オブジェクティヴを書く場合は自分はどんな人でどのような経験があるかも合わせて書けると良いと思います。
上の例なら、(仕事に)熱心で自信があり、コーヒーとカスタマーサービスに関して情熱があります!とアピールしているわけです。
ちなみに、ここは盛ります。
日本語だったら自分のことを「仕事熱心で素晴しいカスタマーサービスが出来るんですよ」なんてアピールしに行きませんが、ここは英語圏です。日本の奥ゆかしさ(?)は忘れてください。
これまでの職歴
新しいものから順番に書いていきます。
本当ならここにリストアップする職歴を応募する職種に関連するもので埋められるといい(今回ならバリスタ)のですが、わたしの場合はそうは行かなかったので別職種も記載しておきました。
1番上のアシスタントマネージャーは飲食店だったので、スタッフをスーパーバイズできる能力もあるというアピールのためにも記載。
2番目のバリスタの職歴は、見てもらえれば分かるかと思いますが一番一生懸命細かく書きました。なんせこれが応募する職種ですから、ここはアピールポイントです。
3番目の薬剤師の仕事は、「要らないかなあ」とも思ったのですが一応信頼の必要な職種ですし、結局のところサービス業ということもあって書きました。ちなみにジョブインタビューで突っ込まれたことはありません(笑)。
今回の場合はバリスタの職歴がある状態で同じようなポジションに応募しているので簡単です。
でももしも応募する職種とガッツリ同じものが今までの職歴になくても、なにか関連づけられるような仕事内容を書けるように…がんばります(笑)。
たとえばレセプショニストの仕事に応募したいけど経験がない。でも今までに他のカスタマーサービス(販売員etc)の経験はあって、ゲストと信頼関係を築いてきたのだったらそこを重点的に書きます。
書くことその2:学歴やその他のスキルなど
余談ですが、ボランティアに関してはない場合はもちろん書かずとも大丈夫。
もしも経験がある場合は、心象アップするので書いてもいいかと思います。特に応募職種に関係するようなものなら尚更◎
学歴
ここはまあ、普通に書いていきます。職歴と同じく新しいものから順番に。
(年齢バレするので(笑)サンプルでは大学の入学・卒業年は伏せました。)
Diplomaは専門学校、Bachelorは4年制大学のものです。専門士と学士というところかな。
TAFEはオーストラリアの職業訓練校なのですが、たとえ1ヶ月のサーティフィケート(学位ではない)だとしても、コーヒーの有名なメルボルンでコーヒーを勉強したんだぞ、というのを汲んでくれるかなと思って入れておきました。
何せカナダに来たばかりの頃は、当たり前ですがカナダでの職歴とか何もない状態。とにかく役に立ちそうなものを盛り込んだレジュメ作りに必死でした。
その他スキルなど
こちらに書いてあるのはFood SafeとSIRという、それぞれ食品を扱う上での注意が分かっているかの資格とアルコールを提供するために必要な資格。
バリスタをする気満々だったので、応募する際にちょっとでも有利になればと思い、カナダに来て割とすぐ取りました。
このような資格はもちろん履歴書に書けます。
あとは言語ですが、英語でのコミュニケーションに問題がないことを示すために一応IELTSの結果も書いておきました。
でも英語の先生でもない限り、このスコアの数字が高いのか低いのかは普通のカナダの人には分からないとは思いますが…まあ一応です。(これがもしもTOEICだったら、たとえ高得点でも履歴書には書かないです。TOEICの点数が通用するのは日本と韓国くらいかと思われます。)
リファレンスは書いた方がいい?
リファレンスというのは推薦人のこと。
ジョブインタビューの後で「この人を採用したい」と思ったらその推薦人に連絡を取って、過去の働きぶりやどのような人物かを訊くというわけです。
レジュメではリファレンスを書いた方が良いという意見も…。
過去の仕事の上司や大学・カレッジ等の教授に頼むことが多いかと思いますが、カナダに来たばかりではこれはちょっと難しかったので、カナダで初めての履歴書には記載しませんでした。
とりあえず書きたい場合は
References: Available upon request.(リクエストに応じて可能)
とでもしておけば良いかと思いますが、しかし実際頼める人がいない場合にはこの項目自体書かない方が吉のように思います。
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カバーレターについて
飲食店だとスーパーバイザーやマネージャーに応募するのでない限りは普通は要らないと思いますが、わたしは一応合わせて送りました。
というか、ディッシュウォッシャーに応募するのにカバーレターを付ける人はいないと思いますが、人気カフェのバリスタの募集だったりすると競争相手も多いのでわたしはカバーレター絶対付けます。
(ちなみにバンクーバーには、バリスタ募集がかかると何百人と応募者が涌いてくるヒップスターなカフェがあります。怖過ぎて応募したことないけど…orz)
カバーレターに何を書くか
カバーレターというのは、履歴書(レジュメ)に添えて出すお手紙。
志望動機を熱烈に語り自己アピールをするチャンスの手紙ですので、ここはぐっとアピールしていきたいところ。でも「分かりやすく簡潔に」というのも意識したいポイントです。
目安はA4紙1枚分くらいかな?
というのも、お店や会社、職種によっては何十人何百人という応募者がいることもあるわけなので、ものすごい熱烈な何枚にも渡るお手紙が送られてきた日には…担当者は読まないんじゃないかと思います(汗)。
カバーレターの大体の構成
書くことは
・名前・連絡先を履歴書と同じ様に一番上に記載。
・自分が応募する職種
・自分がどんな人か、経験等をアピール
・締めの挨拶
こんな感じです。
実際にわたしが書いた内容
ちょっと長くなりますが、実際にわたしが書いた内容がこちら。
コピペできますのでこのまま使ってもらってもいいですが(笑)、自分の状況に合うように適宜変えるのをお忘れなく…!
まずは挨拶
Dear Manager,
今回はマネージャー宛と分かっていたのでそうしてあります。
誰に宛てるのか分からない時は差し障りのないように"Dear Sir/Madam,"とするのが良いかも。
担当者の名前が分かるようならMr./Ms. ~~としてもOK!
自分が応募したいポジションを明記。
My name is ********.
I am writing to apply for the part-time barista position you advertised on Craigslist.
わたしは~~と言います。Craigslistに載っていたパートタイムバリスタのポジションに応募したいです。
(Craigslist: カナダでよく使われている大手クラシファイドサイト。リンク先はバンクーバーのものです)
次に詳しい自己アピール
Currently I am taking the hospitality management programme at ***** College.
わたしはいま、ホスピタリティーマネジメントについて~~カレッジで勉強しています。
I believe my skills and competencies match your opening. I am enthusiastic about working in the coffee industry and willing to learn and work hard.
わたしは自分のスキルと能力がこの仕事にぴったりであると信じています。コーヒーの分野で働くことにとても情熱を持っていて、一生懸命学び働くつもりです。
I have worked extensively in the hospitality and the health industry. My variety of experience will be a great help in adapting myself to this job quickly.
わたしはこれまでにホスピタリティーと医療の分野で幅広く働いてきました。これまでの様々な経験はわたしを新しい仕事に早く適応させるのに役に立つでしょう。
I always make every effort to satisfy my clients. Having worked for a pharmacy and a drugstore for more than five years, I have a certain understanding about what they need and require.
わたしは常に、お客様を満足させるための努力を惜しみません。薬局やドラッグストアで5年以上働いた経験があるため、相手が何を必要としているのか把握することができます。
I am a very practical person, open-minded and resourceful. I really enjoy working with people and work well under pressure. I am sure if I am in a difficult situation, I can find a solution.
わたしは問題解決能力が高く、考え方が柔軟で機転が利きます。誰かと一緒に働くのが好きで、なおかつ忙しい状況でもよく働くことができます。もし自分が難しい状況に陥っても、解決策を見つけられる自信があります。
最後に締めの挨拶と自分の名前
Please find my resume attached.
レジュメを添付しましたので御査収ください。
I am looking forward to hearing from you.
ご連絡をお待ちしています。
Your sincerely,
敬具。他にもBest regards, 等もいいですね。
最後に自分の名前をフルネームで書いておしまいです。
レジュメテンプレート作ってみました
ちょっと書式は違いますが、わたしが最新で使ったレジュメを、みんなが使えるようにテンプレートにしてみましたのでもし良ければお使いください。
職歴がホテルとカフェになっていますが、適当にお好きなように変えてください。
年数とか適当に書いてありますので、自分に合うように適宜変えてくださいね!!
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レジュメとカバーレターが出来たら
さてレジュメができたら、できれば英語が母国語の人に見てもらえると心強いです。
語学学校に通っている人は先生に頼んでもいいですし、ホストファミリーに頼める場合はそれもありがたくお願いしてしまいましょう。
わたしの場合はMeetupで語学系の交流グループがあったので、そこで会った人にお願いしました。ただしこういうどこのウマの骨とも分からない(失礼)人に頼む場合は、住所など個人情報はうまく隠してくださいね。
さて、色々盛ってる感がそこはかとなく溢れていますが、以上がわたしが実際に使ったレジュメとカバーレターでありました。
いいんですよ、盛っても。それが嘘でなければ大丈夫!
わたしのを見てください。自分で「使える人間です」ってめっちゃアピールしてますからねこの文面…。
あなたが挑戦しようとしてるのは、日本ではなくて自己主張の強い海外での仕事探しですから!!
がんばっていきましょー!!
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